030535 ランダム
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Hobby the world?

Hobby the world?

疑問

俺がガイエン海上騎士団の人間に拾われて早2年

俺も海上騎士団の人間とコミュニケーションが取れるようになった

今、特に仲がいいのが、俺を拾ってくれたアクアと違う島から来たエルフのポーラとはよく話があう

あとは、たまにナ・ナル島とかいう島から来たジュエルとも話す

アクアといつも一緒にいるぼっちゃん(名前覚えてない)は、何か嫌なヤツだ

貴族出身だって言っているからプライドが高いのかもしれないけど、騎士団に入っているのだから少しぐらいまわりに合わせて欲しい

まあ、よそ者の俺がいうのも何だけど、この島…ガイエンは、はっきりいって荒んでいる

俺も今でこそ騎士団員として認められているが、来たばかりの頃はかなり酷い目にあった

が、俺はちょっとやそっとじゃへこたれない

だから俺は人からは冷たい態度をとられた

でも、俺には、アクアとポーラとジュエルっていう友達がいたから

今の俺があるのは、その3人のおかげだと言っても過言ではない

さて、何故俺は未だにガイエン騎士団にいるのかという疑問があるだろう

俺が記憶を失っていることは前話からわかるだろう

普通ならその記憶を探しに行くというのが妥当なところだろう

が、俺はそうはしない

なんて言うか…今の騎士団…いや、アクアには理解してくれる人物が必要だと思うのだ

何故なのかは自分でもわからない

が、俺は自分の思うままにすごそうと思う

それに、騎士団にいれば違う島に行くことも多々ある

もしかしたら、他の島には俺を知っている人がいるかもしれない

そんな不確かな可能性にしかすがる術がない

俺はいつからそんな弱い人間になったのか

そもそもいつから俺は自分のことが強いだなんて思い始めたのだろうか

アイツが俺とともに居るようになってからか?

そもそも俺の記憶にあるアイツとは誰なのか

俺はアイツとしか覚えていなくて

なのに、そいつは俺の中でとても大切で必要不可欠な存在のような

でも、俺はそいつを思い出すことが出来ない

もしかしたら、そいつは俺の記憶のキーマンなのかもしれない

が、そいつが何者なのかそれを知ることは出来るのだろうか?

俺の記憶はいっこうに戻る気配がない

俺は自分の名前すら忘れていたというのに

何故アイツのことだけを覚えていたのか

アイツは俺の記憶の中にあった真の紋章に何か関係のあるモノなのだろうか?

それとも、無関係なのか

俺はそれを知りたい

知りたくてもわからない

何故俺の記憶が消えたのか

俺が拾われたとき傷だらけだったことから、つらいことがあったのだろうと言われた

でも、俺はそんな気はまるでない

何か、あの傷は自分でつけたような…そんな気がするのだ

おかしいものだ

何故そんなことを思ったのか

それは、きっと俺の自虐心が強いということを自覚しているせいかもしれない

昔は自分の自虐心なんてそんなものなんともないと思っていた

ならば、何故自分の自虐心に気付いたのか

それは、騎士団の仲間や親友たちのおかげだ

今はそれだけが俺の真実であって、他の真実があったとしてもそれは存在していないに近い

俺にとっての真実は今この時なのだから

たとえ

俺の存在が

本当は存在しないとしても

俺は

人の心に

存在する

なあ、そうだろう?

懐かしき友であり始祖よ










僕が彼――シーア――を拾って(?)から2年の月日が経った

彼の性格がなんとなくわかってきた

とにかく無口だ

かくいう僕も無口な部類に入るのだろうけど…

彼は僕以上に無口だ

そして、無表情だ

僕も無表情だ

でも、多少は変化がある

みんなそれに気付いてくれないけど

彼は本当に表情が動かない

まるで仮面でも被っているかのようだ

何故、あんな風に無表情でいられるのか

なのに、声にはきちんと抑揚があって

何か、とても不可思議だ

今度聞いてみようかな?

でも、それは失礼だよね…

でも、やっぱり気になるし…

そういえば、シーアの手の甲にある痣は何なのかな?

騎士団の中には紋章をつけている人もいるから、それを見せてもらったことがあったけど、あの痣はラズリル――ガイエン騎士団のある島の名前――にある紋章のかたちとは違っていた

他の島の紋章かとも思ったけど、今までにまわった島で見せてもらった紋章とも違った

ある意味、彼がこの騎士団でもっとも謎な存在だとも言えるだろう

まあ、かく言う僕もよく謎な存在だと言われることがあるけど…

そもそも僕はいったいどこの誰なのか

何故海を漂っていたのか

僕がこの島に流れ着いた時、僕はまだ赤子だった

そもそも、何故赤子が海を流れてきたのか

僕はそれが一番の疑問なのかもしれない


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